おやま魅力発見WEBBOOK
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富士山金太郎自 然歴史・文化産 業自 然見る遊ぶ買う食べる泊まる豊かな水の恵み須川湧水群富士山東麓最大とも言われる湧水量を誇る須川の源流は棚頭にあり、棚頭湧水群とも呼ばれる。様々な場所から湧出する総量は日量42万トンといわれ、小山工業団地の北側の深い谷底を流れる川や、大御神堤、須川本流ダムなどが豊富な湧水量を物語っている。湧水はワサビ栽培、農業用水などに利用され、須川から鮎沢川を経由し、酒匂川となって相模湾へそそぐ。山久荘の湧水民宿山久荘の裏にあり、傍らに水神が祀られている。池の中央から、水が黒い砂を巻き上げてふつふつと湧き出ているのが見られる。ワサビ栽培に利用された後、農業用水としても活用されており、夏には蛍が見事な乱舞を見せる。金太郎が水を汲みに来たという伝説も残る名水だが、民宿の敷地内なので事前に連絡をして訪ねたい。湯船八幡神社の裏湧水湯船八幡神社の裏から湧き出る水が、神社前にある杉の木の前まで引かれており、龍の口から一つ石の手水鉢に流れ出ている。横の看板に「神社裏より湧出する清冽な霊水である」と記され、神水となっている。野沢川に合流し、鮎沢川へとそそぐ。不動の滝上野地区、明神峠の谷間にある。江戸時代の高僧 唯念上人が道場とした場所で、周辺には開山堂をはじめ数多くの石仏群があり、この滝に打たれて修業した上人の偉業を忍ばせる。唯念寺の脇道から、沢沿いの道(一般車通行不可)を約2kmほど歩く行程は、散策コースとしても趣深い。不老の滝柳島地区、世附峠に至る林道沿いにある。3段・4段と流れ落ちる滝の全貌は木々に隠れて見えにくいが、「不老」という名にひかれ、この滝を見に訪れるハイカーは数多い。時期によって水量は異なるが、静かなたたずまいのしっとりとした滝である。見る食べる祝言の最中、客に酒を注ごうとした花嫁が緊張のあまり粗相をし、皆に笑われたことを悲しんで銚子を持ったまま身を投げたと伝えられる淵。その後度々花嫁の草履が浮かぶようになり、哀れに思った村人が地蔵を立てて供養したことから、この名がついたという。現在ではその地蔵は埋もれてしまったが、淵は変わらぬ美しさを見せ、県の水辺百選に選ばれている。銚子ヶ淵27

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